『大好き!が伝わるほめ方・叱り方』を読んだ感想-存在への自信。「自己肯定感」を育もう。

ブックオフで約半額で手に入れた本。

一気に読めちゃいます。

 

 

子育て本

医師、スクールカウンセラーである明橋大二さんが書かれた子育て本です。

分かりやすい文章で、太田知子さんのイラストもかわいくて読みやすい本でした。

 

子供のほめ方、叱り方って難しいですよね。

(というか、イヤイヤ期真っ盛りだと、毎日叱ってばかり(^^;)

 

自分のこんな対応の仕方で大丈夫なのかしら…

確認の意味も込めて、読ませて頂きました。

 

ネットの書評を見ていると、子育てのためではなく、部下に対するほめ方、叱り方、教育・育成のために読んでいる方もいらっしゃいました。

本質的には同じなのかも。大人にも通用する部分があるかもしれません。

 

自己肯定感とは

この本の根底に流れる考えは一つ。

「自己肯定感を育もう」です。

 

「自己肯定感」とは自分の存在に対する自信。

自分は大切な人間だ、生きている価値がある、必要な人間だという気持ちを指します。

(自分は、人と比べてこんなこともできる、ここが優れているといった能力に対する自信とは異なります)

 

筆者によると、

「どんなに勉強ができても、お金を持っていても、いい会社に勤めていても、自己肯定感が低いと、苦しい人生になり」

逆に、

「たとえお金持ちでなくても、学歴がなくても、自己肯定感の高い人は、幸せを感じることができる」

のだそうです。

 

また、自己肯定感が高い子供は失敗をしても前向きに生きていくことができ、

逆に自己肯定感の低い子は一度失敗すると「やっぱり自分は何をやってもダメなんだ」とすぐ諦めてしまうのだそうです。

 

そして、今の日本の子どもたちは自己肯定感がすごく低い。このことはとても深刻なことだと言っています。

だからもっと、自己肯定感を高めるようなほめ方、叱り方をすることが大切だとしています。

 

興味深かったのが、次の一文。

「このほめ方、叱り方を見直していくことが、とりもなおさず、日本の子どもたちの自己肯定感を育て、健やかな心を育むことになり、ひいては虐待の予防、さらには大人の自殺や、お年寄りの介護問題を解決することにもなると思っています」

 

自己肯定感の高い人は、自分だけではなく、他人の存在も認めることができるのだそうです。

自己肯定感が高い人たちが増えれば、上記のような問題や事件を減らすことができるかもしれません。

 

自己肯定感を育む方法

自己肯定感を育む方法、具体的な関わり方として次の8つのポイントをあげています。

 

①スキンシップ

②ご飯を作る。一緒に食べる。

③一緒に遊ぶ

④泣いたらよしよしする

⑤子どもの気持ちを酌んで言葉にして返す

⑥子どもの話を聞く

⑦絵本を読む

⑧子どもをまるごとほめる

 

なんだか日常、普通にやっていることが多くあります。

子育ての中で多少、叱りすぎてしまったりキレてしまったりしても、上記のような普通のことをやっていれば、自然と自己肯定感は育っていくのだということを知り、少し安心しました。

書籍の中では、具体的なケースをあげて、叱り方、ほめ方を解説していますが、どれも8つのポイントにつながるような回答となっています。

 

まとめ

ほめ方はともかく、叱り方って難しいですよね…

ただ「ダメ!」っていうのではなく、

一旦、子供の気持ちを受け止める(⑤子どもの気持ちを酌んで言葉にして返す ⑥子どもの話を聞く)

という点は大切みたいです。

こちらも気持ちに余裕がないと難しいですが…

 

あ、でもこれ、大人も同じですよね。

頭ごなしにダメとか否定されるより、一旦、こちらの意見を受け止めてもらうと、なんとなく、話を聞いてみようかなって気になりますよね。

 

あと、この本の中で、印象に残ったというか、救われたのが、

「手のかかる子は、とってもいい子です」

という一文。

 

怒ったり、泣いたり、マイナスの感情を出してきた時、それを受け止めることで自己肯定感が育まれることが多いのだそう。

順調に精神面が成長していく過程の証なのかもしれません。

たまに、とても面倒くさいこともありますが、もうしばらく付き合っていくしかないのかな。

きっと、大きくなったら、逆に構ってもらえなくなってしまうのですかね…

それも少し淋しい気もしますが。

 

【編集後記】

連日の西日本豪雨のニュースには胸が痛みます。

昔と今では、環境も変化し気象状況も変わってきています。災害対策を見直す時期なのかもしれません。

豪雨災害で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

 

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